05二つの消防庁
二つの消防庁
「東京消防庁」、「総務省消防庁」どちらにも「消防庁」という文字が付いているので、同一機関、もしくは同一機関の別名では、と思っている人も多いようです。そこで、その違いを紹介します。
東京消防庁は、東京都の行政機関であり、総務省消防庁は、国の行政機関です。
「庁」という名称は、国家行政組織法に基づき、行政組織上、国の行政機関に付けられるものです。ですから、「消防庁」は、総務省の外局である「総務省消防庁」を指すのです。
一方、戦後GHQ(連合軍総司令部)の指導により、自治体消防の一つである東京消防庁にも、「庁」という官庁名が付けられました。
双方の消防機関とも「庁」が付いており、東京に所在することから、混同されているようです。
総務省の外局である「消防庁」が誕生したのは、消防の基本法である消防組織法が施行となった昭和23(1948)年3月7日で、当時は、「国家消防庁」と称して、国家公安委員会のもとに置かれていました。
しかし、国家公安委員会は、総理府の外局であったため、国家消防庁は、国家行政組織法上の外局とはいえず、「庁」の名称を用いることは適当ではないとの意見もあり、また、行政組織の簡素化の一環として、昭和27(1952)年7月1日、「国家消防本部」と改められました。
その後、昭和35(1960)年7月1日、自治庁が自治省(現 総務省)に昇格したとき、「国家消防本部」は、自治省の外局となり、「消防庁」と改められました。
さらに、平成13(2001)年1月6日の中央省庁再編では、総務省の外局となり、現在に至っています。
総務省消防庁が行う事務は、消防組織法第4条に、?消防制度および消防準則の研究ならびに立案、?消防に関する市街地の等級化、?放火および失火の調査技術の研究ならびに調査員の訓練、?消防思想の普及宣伝、?救急業務の基準の研究および立案、?国際緊急援助活動など25の事項と、同法第20条に「消防庁長官は、必要に応じ、消防に関する事項について都道府県又は市町村に対して助言を与え、勧告し、又は指導を行うことができる」と定められています。
また、同法第6条には、「市町村は、当該市町村の区域における消防を十分に果すべき責任を有する」と定められており、現在の消防が、自治体消防制度であるのは、この条文が根拠となっています。
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